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ドビュッシー 月の光の歌詞について

最近、初心に戻ってドビュッシーの月の光を練習しています。

ところで・・

ドビュッシーの月の光は歌詞があると聞いたことはないですか? 

19世紀後半に活躍したフランスの代表的な詩人ポール・ヴェルレーヌの訳詩です。 

もともと月の光は歌曲として作られていてこの歌詞が付いています。

 

 フランスの詩人 ポール・ヴェルレーヌ

 Votre âme est un paysage choisiQue vont charmant masques et bergamasquesJouant du luth et dansant et quasiTristes sous leurs déguisements fantasques.Tout en chantant sur le mode mineurL'amour vainqueur et la vie opportuneIls n'ont pas l'air de croire à leur bonheurEt leur chanson se mêle au clair de lune,Au calme clair de lune triste et beau,Qui fait rêver les oiseaux dans les arbresEt sangloter d'extase les jets d'eau,Les grands jets d'eau sveltes parmi les marbres.

 

以前に内田光子さんの本「ドビュッシーと散歩」にも書かれていたのを読んだことがあります。

ヴェルレーヌの詩「月の光(Clair de Lune)」の中では、仮面の下に悲しみを隠して道化を演じる悲しいピエロ的な振る舞いの象徴として「bergamasques」が用いられています。

 顔で笑って心で泣いている「悲しいピエロ」。

直訳では、その意味や情感がわかりません。

ヴェルレーヌの詩の背景にはベルガモ地方(イタリア北部)で盛んであったとされる職業的旅芸人集団の存在があったとされるようですが、現代の日本人からすると 

  「月の光の下 仮面をつけ 笛やリュートに合わせて踊る」

というシーンを実感として捉えるのは難しいです

 

 

小谷ふみさんという方が当時、彼がおそらく見たであろう景色を想像しつつヴェルレーヌの詩をベースにドビュッシーの旋律を読み取りながら日本語の詩へと訳してくださったものがあるようなので、ここで紹介させていただきます。